しがリーマン

しがない一介のサラリーマンが一国一城を手にするまでと、その後

更に古のお話③

陽は既に傾き、

黄昏が辺りを包む。

 

終電はとっくに駅を発ち、

国道からも遠い。

 

先ほどの店主に道を教えてもらい、

一路帰路に就く。

 

線路沿いを行くのが良いという。

目印もない、

まさに人生の岐路のよう。

まっすぐに伸びたレールの上を、

ただひたすら歩く。

更に古のお話②

フライドチキン屋に立ち寄った。

そこは、

銀行にも似た風体だった。

 

運命的なモノも感じた。

これは、

また後のお話。

 

 

唐揚げを注文する。

待てど暮らせど出てこない。

 

もうすでに、

二時間ぐらい経っただろうか。。。

 

まるで、

裏庭で飼っているニワトリを、

捌いているかのように。

 

今夜の肴とご対面。

店の主人に今夜の宿の場所を訊ねる。

主人の表情が一瞬固まる。

 

おそるおそる聞いてみる。

何があったのかと。

 

 

そうしたら、

一転、

 

爆笑しながら、

”どこから来たんだと?”

そして、

”どこに行きたいんだと?”

と問う。

更に古のお話①

二十歳の夏に渡米する。

 

そして、

時を同じくして、

ローワー・マンハッタンの一角で、、、

 

 

雲一つない晴天。

空に憧れて空を駆けてゆく♪

 

 

一瞬の出来事だった・・・

 

 

空港に到着し、

岐路に向かう。

 

郊外電車に乗り換え、

一路宿へ。

 

最寄り駅で下車。

もう徒歩圏内。

今晩のつまみを携えてホテルへ。

 

の筈が、、、

ちょっと前のお話~keep it going~

思い立ったが吉日。

 

葛飾北斎東海道五十三次

 

過去には、

伊能忠敬松尾芭蕉

 

そして、

現代のやじさんきたさん。

就職浪人を機に、

約六百㌖を歩くことを決意!

 

予定は未定。

覚悟と決意。

 

国一をただひたすら、

ハリツケノケイニナッタッテアスニムカッテイキテクンダッテタ

ダジャコロビヤシマセンゼッテヒジョウジタイッテヤツモカンゲイデス♫♪

西へ西へ

 

 

三日三晩不眠不休で、

歩き続ける。

ただただ、

海岸線を歩く。

 

 

精神力が体力に勝つ。

肉体は精神を超える。

 

正解は、、、

 

 

 

 

 

 

どちらも欲求に負ける・・・

睡眠欲の独り勝ち!

 

盗んだバイクで走り出せなかったが、

今回は、

勝負に勝って戦に負ける。

お金がない。。。

厄年か・・・

 

二十代も中盤に差し掛かると、

身を固めようと周囲が浮足立つ。

 

とある因果で、

友人の式に参列することになってしまった。。。

 

そして、

ある重要な命題に気づく。

 

先立つものが、

ない!

 

自分では、

一流企業で働いているという自負はあった。

 

しかし、

それは、

唯のプライドでしかなかった。

くだらないプライドは、

小五の時に捨ててきたはずなのに。。。

 

 

そこで、

一歩踏み出る決断をする!

入社三年のジンクス

口癖は、

「ヤメテヤル!」

 

働き始めて配属先も決まり、

同期の娘と付き合うことにもなってしまった。

 

人生は順風満帆ようにさえみえた。

 

ただ、

仕事が向いていなかったということを除いては。。。

 

順応しようと必死だった。

けど、

向いていなかった。

ただただ、

不適合だった。。。

 

人間関係も形成出来ずに、

仕事でミスを連続した。

 

これの指すところ、

左遷にも似た移動だった。

こち亀でいうところの”最果て署”。

 

しかし、

両津勘吉以上にしぶとかった。

 

今では、

この仕事を始めて、

十年以上経つ。